今月末、日本国登録有形文化財の二木屋さんにて和食とジョージアワインの会を控え、その打ち合わせと実食を兼ねてミーティングしてまいりました。
当日の献立とほぼ同じコースをいただき、どのワインをどのお料理のタイミングで出すか検討します。
お料理は、会席料理。
2013年にユネスコ無形文化遺産に登録された和食と、同じ年に同じく無形文化遺産に登録されたジョージアワインがどのような競演をみせるか、私も楽しみです。
セミスウィートのスパークリングワインからスタートし、箸付、小鉢までは泡をアペタイザー代わりにいただきながら、ちょこちょことつまんでいただくイメージで。
前菜はおつまみ代わりにつまんでいただきながら、白ワインと、土瓶蒸しの中の鱧や松茸も食べながらあわせて。
最初の白ワインはブレンドの銘柄なので、20%のムツバネの華やかさを感じていただけると良いなと思います。
御造里と揚物(天麩羅)のタイミングでロゼを。
この辺りからは白に戻って天麩羅と合わせてみるか、魚介と合わせてロゼでいただくか、お客様に委ねてもよいかと。
肉を食べるイメージのあるジョージアやロシアですが、意外に魚もよく食べます。
そんな話をしようかなと思ったり。
煮物、酢物。
煮物の海老芋、京がんもの甘さとロゼを合わせたい。
酢物にワインは合わないのでは・・・と心配されましたが、細かく合わせていくならオツハヌリ・サペレという品種なら酸が高いから酸同士でいけるのではないかな、と妄想。
この日はそこまでできませんでしたが、サペラヴィでもベスト・ペアリングとまではいかないけど、まあ負けないかなという感想。
強肴の鹿児島産黒毛和牛のステーキと、赤ワインのサペラヴィ。
私はステーキ自体はわさび醤油でいただくのが気に入りましたが、サペラヴィと醤油の味が絶妙。
サペラヴィがクヴェヴリ仕立てのものだから、醗酵食品同士のニュアンスなのか。
後半辺りからキンズマラウリを出して、肉の脂身の甘味とあわせていただくとか、食後にダイジェスティブとして(そこまでアルコール強くないか)食後酒的にいただいても良いかなと思いました。
あらためて調べてみると、世界遺産に登録された名前は「和食;日本人の伝統的な食文化」。
和食の食材や食事そのものではなく、「和食という食文化」が登録されたとのことでその理由は以下。
1.多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
2.健康的な食生活を支える栄養バランス
3.自然の美しさや季節の移ろいの表現
4.正月などの年中行事との密接な関わり
これまでに世界遺産に登録された食文化には、フランス料理、地中海料理、メキシコの伝統料理、トルコのケシケキ。
“人類の無形文化遺産の代表的な一覧表”へ記載(登録)することによって、その文化の保護と継承を図るというのがユネスコの真の意図であるそうです。
放っておいたら消えてしまうかもしれない、その消えつつある日本の食文化に、私たち日本人としてどのように対処すべきかということについても、考えさせられた週末でした。
同じように消えつつあるクヴェヴリ製法のジョージアワインも、大切に守っていきたいです。