ナパヴァレーのワイナリーが連なるメインストリートから離れ、山の上の方へ車で1時間ほど上っていくと、ケンゾー・エステイトの広大な敷地にたどり着くことができます。
その広大な敷地面積は4000エーカー(470万坪)あり、中野区と同じ広さとのこと。
不動産の購入に興味があるイトコいわく、「中野区の面積が、100億円で買えるなら安い」とのことでしたが・・・
ナパへ来る前、やはりカリフォルニアで昨年起きた山火事の影響が気になっていたのですが、今回私が見たなかで火事の惨禍が最もよく観察できたのはこのケンゾー・エステイト周辺だったといえます。
敷地内の木々はそこらじゅうで焼け焦げ、例年は青々とした緑のカーテンをつくってくれるという森林もくすんだ色合いをしていました。
スタッフの方に詳しく話を伺うと、火災発生当時は2週間ほどワイナリーも封鎖され、ポリスが来て立ち入り禁止となっていたとのこと。
すでに収穫を終えていたソーヴィニヨン・ブランは無事でしたが、カベルネ・ソーヴィニヨンやカベルネ・フランは収穫前で煙を浴びてしまったそう。煙の影響がどうなるか、一ソムリエとして興味があります、とのお話でした。
ケンゾーの入り口。
入り口玄関から建物を通り抜け、屋外のテイスティングスペースへ。
日本人スタッフの方が数名常駐してらっしゃいます。
山火事のときは、職を失うのではないかと心配しました・・・とのこと。
葡萄畑を望んでテイスティング。
葡萄畑。
葡萄。
葡萄畑に植えられている木は、オリーブの木だそうです。
乾燥して日照量のある地を好むオリーブの木と葡萄の生育条件は似ているそうのでこの辺ではよく植えられているそう。
「オリーブの実がなる年もあるのですが、昨年は実がつかなかったので、山火事のせいですかね・・・」とスタッフの方の表情がまた曇りました。
「プロダクション」と呼ばれる製造所の見学。
ダンボールの中身は、まだワインが瓶詰めされる前の空ボトル。
山を切り崩してつくったカーヴ。
壁の石は、山から出た石をそのまま使っているとのこと。
醸造には、色々なメーカーのフレンチオークを混ぜて使っているそうです。
こちらでは2回使ったらもう使わないそう。
ツアー後、屋内のテイスティング・ルームでじっくりと5種類のワインをテイスティングさせていただきました。
とても贅沢な時間を過ごせるワイナリーでした。