「日本人醸造家でみる世界のワインの会」全三回のうち、二回目が終わりました。
三回分を企画してみて、世界中のワイナリーで活躍している日本人が多くいるものの、ニュージーランド在住の方が多いということがわかってきました。
「一体、なんででしょうね?」と首をひねっていたのですが、地元のBBQの集まりでたまたまNZワイン通の方がいらっしゃって、現地事情を伺うことができました。
シンプルな理由としては、NZは永住権の取得が比較的簡単であること。
たしかにこれは言われてみれば移住に際して最も重要なファクターなのですぐに合点がいきます。
目から鱗だったのは「NZは、日本人が日本人向けのワインを造って輸出する土地」だということ。
NZはワインの歴史がほぼないので(原住民はワイン飲まない)、年配の人が飲むお酒といえばビールで、ワインは若い人と外国人が飲むもの、という感じだそう。
地元のスーパーにも、そういった日本で有名な日本人醸造家の商品が並んでいることはほとんどないとのこと。地元の人が飲むワインにしては、価格帯が高すぎるようです。
「まあ、気候が農業に向いてるし、日本でワイン作るよりは美味しくできるしね」
な、なるほど。
ではお隣のオーストラリアは?と聞くと、「暑すぎる」。これも納得。
基本的にオーストラリアの栽培地というと南オーストラリア州がほとんどですが、それでも夏は暑すぎるし、それに広すぎる。
一緒に立ち話で話していたもう一人のブルゴーニュワイン好きの方は、ボソッと「だから結局、ブルゴーニュがリーズナブルなんですよね」と。
いろいろ人の話を聞いてみると、勉強になります。