· 

続・ミニワイン講座

とある集まりで『明日から仕事に使える!ミニワイン講座』というテーマで、プチセミナーみたいなものをやることになり、私が日頃考えていることを簡単にまとめてみました。

 

飲み会でワインを扱っている人を観察してると、「それは日本酒の作法では、、」とか「おーい、ビールじゃないんだから、、」と思ってしまうことがよくあります。

 

日本はビールか日本酒の文化なんだなぁということを感じます。

 

仕事に活かせるかどうかはその人次第ですが、ちょっとワインのマナーを知ってると一目置かれる存在になれるかも!という内容です。

 

それにワインの常識は知っておくとモテにもつながるかも知れません。

本当にモテるかどうかの保証はできないけど、「なんか飲み会でイラっとしたけど・・・あの人好き!」って思うことはたぶんないので、非モテ対策にはオススメです。

1)プレゼンテーション

ワインのコルクを抜くことを「抜栓」といいます。

抜栓の際には、エチケット(ワインのラベルのこと。以下同)を皆に見えるように向けましょう。

仕事のプレゼンのとき、資料を裏返しのまま見せたりしませんよね、それと同じです。

 

2)気圧

抜栓をお店の人に任せるなら問題ありませんが、自分でワインのコルクを抜く時に注意したいこと。

 

抜栓するワインがスパークリングなど発泡性のものだった場合。「ポーン!」と勢いよく音を立てるのは、職業がF1レーサーでなければ諦めましょう。(F1のシャンパンファイトはOK)

 

スパークリングワインのガス圧は3気圧以上、シャンパーニュで5-5.5気圧です。(ビールサーバー内のガス圧は2-3気圧程度に調整されているようで、一般的なスパークリングより低い)

 

よく言われるのは、「天使の吐息」、「淑女のため息」のようにこっそり漏らすとのこと。

先日ワイン会でその話をしたら、「淑女はため息をつくんでしょうか?」と質問されましたが、そんなことは知りません・・・。

 

とにかくスパークリングワインを開けることになったら、筋力でコントロールして音を最小限にしましょう。思いっきり音を立てて開けるのはみっともないと知るべき。

 

3)筋トレ

飲み会の場で筋トレするわけではないですが、参加者が大人数いる場合、ホストは数種類のワインをたくさん注いでまわることになります。

 

仮に参加30名としてワインが7種で、30×7=210回。

 

ワインボトルは750mlボトルの場合、片手で持った方がスマートに見えるので、是非片手で持っていただきたい。

持ち方はボトルのどこをつかんでも構いません。

両手で「よっこいしょ」と持つのは、日本酒っぽいです。

 

ワインボトルの底のくぼみを、指をひっかけるためにあると思ってる人がいますが、そうではないので無理に指を入れようとしなくても良いです。

くぼみは、赤ワインの澱を沈めるためにつくってあるものなので、底がくぼんでないボトルもあります。

 

ちなみにあまりないケースだと思いますが、1500mlのマグナムボトル以上になると重いので、その場合は両手で持ってもOKです。

(でもさらに付け加えると、マグナムボトルを片手でサーブできるとマジでかっこいいです!)

 

日頃から筋トレで上腕二頭筋を鍛えておきましょう。

 

【補足】筋トレはマシンよりフリーウェイトの方が効果あるらしいです。

 

4)サーヴ

ワインをボトルからグラスに注ぐとき。

 

エチケットは上に向けておきましょう。理由は二つ。

 

一つめは、エチケットが見えるようにするため。これもプレゼンテーションと同じ理由です。

もう一つは、液が垂れてボトルを伝った際、エチケットを下に向けておくとエチケットが汚れてしまうからです。

記念日のワインなど特別な場合、エチケットを剥がして持って帰る人もいるので、エチケットはできるかぎり綺麗に保っておきたいです。

(エチケットを剥がしてとっておくのは日本人くらいだ、という説もありますが、それはそれで・・・)

 

蛇足ですが、注ぐとき「入れていいですか?」じゃなくて「お注ぎしてよろしいですか」と聞くようにしてほしい。

マナーと関係ありませんが、急に男性から入れていいですか、って聞かれるとドキッとします。私だけでしょうか。。

 

注がれるときは、グラスを持たないように。ついお酌してもらうポーズをとってしまいがちですが、テーブルに置いたまま待ちましょう。

 

5)温度変化

グラスの中のワインが減ったからといって、すぐに注ぎ足さなくても良いです。

 

カジュアルなワインならその限りではないけれど、ワインはグラスの中で温度変化を感じ取るのも楽しみのひとつです。じゃんじゃん注ぎ足されると楽しみが半減してしまいます。

 

相手のグラスの中身が減ってきたらソワソワしてしまうのは、日本のビール文化に慣れているせいだと思います。ガマンしましょう。

 

6)空気接触

ワイングラスはくるくる回すものだと思っている人がいますが、回すのはワインを空気と触れさせて味や香りの変化を感じるのもまたひとつの楽しみだからです(グラスをくるくる回すことを「スワリング」といいます)。

 

別にくるくる回さなくてもいいです。

 

先日仏帰りの知人が、日本人はグラスを回しすぎだと仰ってました。

 

7)梃子の原理

トピックが「てこの原理」なのでややこしいですが、てこの原理はNGだという話をします。

 

抜栓の話に戻りますが、ソムリエナイフを使ってコルクを抜く際に、ソムリエナイフをてこのように使って「よいしょ」と抜こうとすると、コルクが折れることがあります。

 

男性が中折れするとカッコ悪いですね!(深い意味はないです)

 

垂直に引き抜くようにしてスマートにワインのコルクを抜きましょう。

 

また、4番の「サーヴ」で書いたワインを注ぐときのことに関係しますが、ボトルの口をグラスのふちにかけて「よっこらしょ」と注ぐのはやめましょう。

ボトルよりグラスの方が薄くて繊細なので、グラスが欠けることがあります。

 

また、グラスのふちとボトルが接触することによってワインがダラーっとグラスの側面を伝うのはあまり美しくない気がします。

 

8)逆時計回り

ドラマとか見てると、ワインを飲むシーンでグラスを右手に持って時計回りにまわしている俳優とかいたりします。

・・・それだけでその俳優が嫌いになりそうです。

 

グラス(回さなくてもいいですが)を回すときは、右利きの場合は逆時計回りにまわしましょう。もし勢いよくまわしすぎてしまって、ワインがグラスからこぼれてしまったとき、隣の人の服を汚さないようにという配慮です。

(左利きなら、もちろん時計回りでOKです!)

 

これはこの10のトピックのうち、基本中の基本といってもいいほどだと思うんですが意外とできてない人が多い。うーん。。

 

9)遠心力

ワインをくるくる回す動作、宙で持って回すのは意外と難しいので、できなかったらテーブルに置いたまま、遠心力を使って回しましょう。たぶんこっちの方が簡単でスマートに見えます。

 

10)粘性

ワイングラスを斜めに持って傾けるのは、ワインについて観察することで色々な情報を得られるからです。

一番わかりやすいのは、グラスを傾けて戻した際に垂れてくる液体("ラルム"=涙とか"ジャンブ"=脚とか呼んだりします)がゆっくりならアルコールが高め(14-15%位)だということが分かります。

 

飲みすぎには注意しましょう。

 

以上です!

 

皆様の健勝とお仕事の成功をお祈りします。