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ルカツィテリの話

ワインエキスパートの試験に合格すると、みんなで持ち寄りワイン会をする機会が増えました。

 

レアワインに目がない人が周りにたくさんいたため、反応が知りたくて面白半分にジョージア(旧グルジア)ワインを何度か持ち込んでみました。2014年当時はジョージアワインなんて知る人は日本にほとんどいなくて、このワインのブドウ品種は何ですか?との質問に答える度「る…るかつてり?」と聞き返されていました。

もともとは自分がワインのことを知りたくてスクールに通い始めたのに、勉強し始めてすぐに気付いたのは旧ソ連圏のワイン生産地はソムリエ教本に載っていないということ。仕方がないので自分で英語やロシア語の情報をインターネットで調べては人に説明するためワイン会を開くようになりました。ワイン会を主催するなんて考えたこともなかったけど、今では伝統国やニューワールドなどのワイン会も企画するようになったので、きっかけって面白いものだなと思います。
 
聞くところによると、2017年にはJSA(日本ソムリエ協会)のブラインドテイスティングにもルカツィテリが登場したということです。私が資格を取った年にはほとんど聞いたこともない土着のマイナー葡萄だと思われていたルカツィテリが、シャルドネやリースリングと同じようにブラインドで選択肢として並べられるようになるなんて、時代が変わると何が起こるかなんて分からないものだと感慨深いです。